2020年は世界レベルでビジネスにとって異常な年で、それはvindaにとっても例外ではありませんでした。新型コロナパンデミックによる国民の衛生認識の高まりはウェットティッシュ、キッチンタオルおよびソフトパック ティッシュに対する手堅い需要へとつながり、消費者は高品質高級製品にアップグレードし続けています。とはいえ、この前向きな傾向に何も問題がなかったわけではなく、特に小売り環境においては全体的に悪影響を受けました。

我社の主要なレベニュードライバー(収益作用因)である中国本土では一時的なロックダウンがこの年の最初の方で講じられ、物流に支障をきたし、それが我社のオフライン販売実績に影響を及ぼしました。ですが、当グループのビジネスパートナーとの強固な関係によって、vindaはロックダウン後に効率的に操業を再開し、高まる市場の需要に応えるべく首尾よく十分な衛生製品を供給した業界でも最初の企業でした。中国本土で、新型コロナウィルスの状況は現在ではほぼ抑えられており、経済は成長を回復しつつあります。

東南アジアの大半の国が世界的流行の脅威に対する応答として突然ロックダウンを実施しました。 北アジア¹ でのロックダウン措置は比較的控えめでしたが、観光セクターは当然のごとく影響を受けました。ですが、我社はこれらの市場において、この困難を極めた運営環境に直面していても、安定した事業実績を維持できました。

この前例のない経済的混乱および過酷な市場競争にもかかわらず、vindaは製品のプレミアム化とイノベーションにフォーカスし続け、2020年に目覚ましい結果を見事達成できました。当グループは、強化された製品構成、継続的な木材パルプの低価格および我社のeコマース事業の堅調な成長にけん引された収益性を大幅に改善しました。その結果、当グループの営業利益が56.3%上昇して24億5,300万香港ドルになり、一方で当期純利益は64.7%急上昇し18億7,400万香港ドルを計上しました。売上総利益は2019年の31.0%から2020年の37.7%へと6.7ポイント増加しました。

ティッシュ事業

vindaはティッシュ市場のリーダーシップを中国本土および香港² で維持し、2020年に立ち上げた新たな高級ティッシュイノベーションによって市場をリードするポジションを強化しました。我社のtempoブランドは中国本土で40%の輝かしい成長を遂げ、またvinda 4d deluxeのような他の高級製品とウェットワイプは二桁成長を達成しました。我社の高級ポートフォリオは当グループの2020年のティッシュ総収入の30.6%に貢献し、2019年の24.4%から増加しました。より利益率の高い出資に加え、高級ポートフォリオ推進へのフォーカスが、より大きな競争に対する強靭性をもたらし、潜在的な原材料価格変動の影響が進むのを軽減するのに役立ちました。高級製品にアップグレードする消費者傾向が、新型コロナウィルスによる個人の衛生および健康に対する国民の関心と相まって、我社の高級ポートフォリオの持続可能な成長に有利な追加要因となっています。

パーソナルケア事業

vindaのフェミニンケア事業は製品イノベーションおよび次世代女性向け衛生製品の順当な発売から利益を受け、中国本土で堅調な実績を達成しました。この成果は新発売の生理用ナプキン、libresse v-comfortシリーズの急激な売上の伸びに反映されました。高級フェミニンケアセグメントはフェミニンケア市場の合計よりも急速に成長しており、当グループの高級製品の成長に向けて機会を生み出しています。またvindaは社のカテゴリー競争力を一層強化するために製品の差別化にも主眼を置いています。  マレーシアでは、 私たちはフェミニンケア事業においてマーケットリーダー⁴ であり続けました。

失禁ケア事業での新しいパンツのイノベーションは中国本土で高く評価されました。上位のtena proskinシリーズ – 素早い吸収力と通気機能で効果的に肌を乾燥した状態に維持する保護製品 – の発売も中国市場では良好な実績を上げました。さらに、vindaはマレーシア⁵ およびシンガポール⁶ でも、消費者の知見を活用し、説得力のあるブランドアクティベーションを推進することで、市場を主導するポジションを維持し続けました。当グループは、中国本土、東南アジアおよび北アジアの高齢化を十二分に活用し、今まで以上に強固なポジションに立っています。

東南アジアでの赤ちゃんケア事業はvindaにとってパーソナルケアセグメントのもうひとつの主要なレベニュードライバーです。オンラインおよびオフラインの両方での強力な、統合されたマーケティングアクティベーションが新製品イノベーションの展開を指示し、ブランドの知名度および親近感を促進し続けています。新製品のskinature by drypersシリーズ – 最も敏感な肌にも優しく湿疹やかぶれから赤ちゃんを守るための、広げるタイプの赤ちゃん用紙おむつ – は新規の新米パパ・ママ消費者を高級製品セグメントに見事に惹きつけました。マレーシアでは、質の高い製品向上および差別化を図ったマーケティングを通じて市場のトップを走るポジション⁷ を強化し続けています。

中国本土での生産能力の拡大および東南アジアでの効率改善プロジェクト

2020年、vindaの年間ティッシュペーパー総生産能力は1,250,000トンを維持しました。我社はウェットワイプの中国南部および中国北部での生産能力を拡大し、2021年ないに中国の南部、頭部および中部でのティッシュ生産能力の拡大完了を目指しています。

東南アジアでは、vindaのマレーシアの地域本社建設が順調に進んでいます。このプロジェクトにより、すべての地域事業を一か所に集約できるようになります。第1フェーズが2021年内に完了すると見込まれており、その時点で新たな倉庫施設が稼働可能になります。建設の第2フェーズでは生産施設および我社のイノベーションセンターに焦点を当てていきます。この新は地域拠点は我社の全体的な事業効率を改善し、同時に新興市場での長期的な事業発展も支援します。

強固なeコマース事業

vindaは主要なコマースプラットフォームとの十分に確立された関係、特有のデジタル能力一式、および強靭なサプライ チェーン マネジメントを備えていることで、長年オンライン販売経路でのトッププレーヤーの座を維持してきています。以前からある経路からデジタル経路への継続的な移行は我社のeコマースにおける競争優位性を一段と加速させました:当グループのオンライン販売は2019年の29%から、2020年には合計売上の36%まで拡大しました。eコマース販売の重要性は、中国本土で継続的に伸びており、2020年の総売り上げの46%を占め、これは2019年と比較すると9ポイント増ということになります。

我社の持続可能な開発に対する専心に対する評価

調査対象である年の間、vindaはstandard chartered bankの貸付制度を利用して特有の新型コロナウィルス パンデミックの難題に取り組んだアジア初の企業となりました。当グループはこの融資を利用して、浙江省および廣東省にある既存のvinda工場に使い捨てマスクの生産ラインを確保しました。またvindaは香港のfmcg (低価格の日用消費財) 企業であり、 香港品質保証局 (hkqaa) が発行するグリーンファイナンス発行前段階証明書に従いグリーンローンを確保しました。我社の環境保護および持続可能な開発に対する傾倒が一層認識されるようになったことで、vindaはhkqaaの香港持続可能金融アワード2020においてfmcg業界で最高額の単一グリーンローンを与えられた最優秀グリーンローン受領者に氏名されました。

さらに、vindaは国際的に有名な金融雑誌であるthe assetから、環境、社会、ガバナンス (esg) コーポレートアワード2020 の金賞を授与されました。この表彰は当グループのコーポレートガバナンス、社会的責任および環境保護の領域にける並外れた実績を評価するものです。

マレーシアでvindaはジェンダーに配慮した市場部門で国連 (un) ウィメン 2020 マレーシア女性のエンパワーメント原則 (weps) アワードの全国優勝者でした。この栄誉ある賞では当グループが市場およびコミュニティーにおける女性のエンパワーメント実現に向けて、影響力のあるコミュニケーションおよびlibresseフェミニンケア ブランドを介したタブー打破の活性化を通して努力したことが評価されました。

見通し

中国本土での新型コロナウィルスのパンデミックはおおかた沈静化され、中国経済はパンデミック後に安定した成長を示しており、2021年へと地域の需要が安定して回復していくことが期待されています。地域経済が回復し続けると期待されているにもかかわらず、一定のリスクはまだ残っています。地域における新型コロナウィルスパンデミックの広がり、起さらなるロックダウンの可能性、地政学的な不安定さ、原料価格の上昇の可能性、および中国元の為替レートの変動などが、vindaの運営環境にとって目先の不確実性として残り続けています。

衛生製品市場全体では総じて激しい競争が続くと予測されていますが、vindaは高級化、イノベーションおよび販売実行を通して成長を推進するための効果的な戦略の採用を通じて当グループはティッシュセグメントでの市場をリードするポジションを引き続き固めその地位に基づいてことを進めつつ、パーソナルケアセグメントでも成長を促進していくことに自信を持っています。

我社の無数の強み – 非常に人気の高い高級製品ブランド、競争力の高いマーケティング実施、確かに確立された流通経路、およびeコマースプラットフォームでのトッププレイヤーとしての強力なポジションなど – を活かすことで、我社のティッシュの高級セグメントおよびパーソナルケア事業、またオンライン小売経路において成長機会をとらえることが可能になります。

vindaに従事する私たち全員が、我社の大奮闘と、我社のアジア全域における衛生製品企業のトップに立つという大志の実現に貢献することに尽力しています。

備考:1 hksar、台湾中国および韓国を含む北アジア

2 情報源:kantar worldpanel、2020年12月4日時点の当会計年度の初めから現在までの売上高、およびnielsen、2020年通年売上高

3 高級ポートフォリオ (tempo、vinda deluxe、torkおよびウェットワイプ)

4 情報源:kantar worldpanel、2020年12月6日時点の当会計年度の初めから現在までの売上高

5 情報源:社内推定、2020年11月30日時点の当会計年度の初めから現在までの売上高

6 情報源:社内推定、2020年通年売上高

7 情報源:kantar worldpanel、2020年12月6日時点の当会計年度の初めから現在までの売上高

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